『茶経』と『本草綱目』の記載によると、摘み取ったばかりの茶葉には寒涼の性質があり、収穫後にすぐ殺菁(ブランチング)処理をした緑茶(不発酵/非酸化)にはカテキンが豊富に含まれるものの、依然として寒性よりの性質があるため、体が寒性よりの人は、空腹時に飲むと胃腸の調子を崩すことがよくあります。
茶葉にはもともと寒涼の性質がありますが、発酵、乾燥、焙煎などの技術で処理すると、寒性の性質が温性に変わります。たとえば部分発酵の高山烏龍茶、東方美人茶または全発酵の紅茶、あるいは焙煎技術に重きを置いた凍頂烏龍茶などがそうです。
「茶の効用は、味は極めて冷たく、飲用には特に質素で徳を備えた者に最適である。熱渇、息苦しさ、頭痛、目のかすみ、手足のだるさ、関節の不快感がある時に、四五口ほど啜れば、醍醐や甘露と並ぶ効果がある。」
—— 陸羽『茶経』より
「茶は苦くて冷性であり、火を最もよく下す」
——『本草綱目』より
