乳化現象

じめじめと寒い天気のときには、ティーポットに温かい紅茶を淹れて両手を温め、お茶を飲めば心も温まります。ただし、湿度の高い天気のときに、お湯出しの紅茶をすぐに飲み終わらないで冷めるまで置いておいたり、冷蔵庫に入れたりすると、茶湯の色が少し濁ってミルクティーのようになるのにお気づきですか?これが「乳化現象」というものです。

茶葉の乳化現象は、茶湯に含まれるテアフラビン、カフェイン等の物質が、茶湯が冷めた後、比較的大きな分子となって沈殿し、さらに層状に混濁する現象が生じることをいい、「クリームダウン」、「凝固現象」ともいわれます。乳化現象は茶葉の品質や口当たりには影響しないため、熱湯を少し注いで茶湯の温度を20℃まで上げると、すぐにもとの茶湯の色に戻ります。

乳化現象の原因となる主な物質はテアフラビンで、全発酵の紅茶には最も豊富に含まれます。乳化現象が生じる紅茶は、高品質の紅茶の特徴の一つでもあるのです。

16
加入三余堂茶友,訂閱活動資訊
近期文章