台湾の茶葉生産者が現在行っている農法は、慣行農法、自然農法、有機農法、野放法の四つに大別されます。
慣行農法とは、伝統的に行われている農作の方法のことです。農薬や化学肥料を用いて病虫害を防ぎ、農作物の生産量を高める農法を慣行農法といいます。慣行農法と聞くと、化学肥料や農薬を使用する、土壌や人体に有害なものと真っ先に思われるかもしれません。しかし、茶の木は大部分の農作物と違って、よりきめ細かな手入れが必要となります。例えば高山茶の中で最も人気のある青心烏龍は、枝枯病に極めて高いレベル(HS)の反応を示します。様々な難題を克服しなければならないため、高山茶を有機栽培する道のりは非常に厳しいのです。
茶の木が生長する間、適切なタイミングで適量の肥料や農薬を使用して除草を行い、良好な茶園管理で生葉の品質を守っていれば、茶葉の農薬残留量が基準値未超過、さらには不検出(N.D)を達成することは難しくありません。ですから、慣行茶園と聞いても眉をひそめないでいただければと思います。
また、台湾政府は2017年に化学農薬十年半減政策を打ち出しており、茶葉改良場でも積極的に農業における合理的施肥を進めるとともに、茶葉生産者が茶園の総合的病害虫管理(IPM)技術を通じて、化学肥料や農薬を与える回数を減らせるようにしており、台湾の茶葉生産者の自発的な肥料や農薬使用は明らかに減少してきています。
さらに、台湾では、茶葉への農薬残留検査が411項目に上っており、第三者機関による検査報告に基準値未超過や不検出(N.D)と表示されている場合には、安心して台湾の銘茶をお楽しみいただいて大丈夫です。
