では、台湾で現在行われている茶葉の農法について、より詳しくお話ししましょう。
茶園の管理に使用される肥料は、大きく分けて次の二種類があります。
- 有機肥料
このタイプの肥料は完全に分解されて茶の木に吸収されるまでの時間が比較的長い(30日以上)ため、施肥後約30%がその時期の茶の木の養分となり、残り70%が次の時期の養分となります。良好な管理を行っている茶園では、茶葉生産者はその時期に茶の木が実際に吸収できる肥料を計算し、最適なタイミングで有機肥料を与えます。 - 化学複合肥料
現在、主な化学肥料は窒素、リン、カリウムの三種です。この種の肥料は短い期間で茶の木に吸収されるため、一般的に追肥(作物の生長過程で追加する肥料)の用途に用いられます。追肥は主に、茶の木が生長する時期ごとの養分の必要性に応じて与えられるものであり、春夏秋冬、季節によって、茶の木に必要な化学肥料はそれぞれ異なります。
慣行農法は化学肥料だけを用いるものと誤解されがちですが、茶葉生産者のきめ細かなケアの下、適切なタイミングでこの二種の肥料を使用することは、茶の木の生長と生葉の品質保持により役立ちます。それに茶葉の農薬残留量も問題ではなくなるのです。
