茶葉の萎凋

茶葉は茶の木から摘み取られた後、不発酵(カテキンの酸化)の緑茶を除いて、それ以外はすべて「萎凋」という工程を経ることになります。   

 「萎凋」を行う主な目的は次の二つです。

一、茶葉を柔らかくして、揉捻の作業をしやすくする

二、含まれる水分量を減らし、茶葉内部のカテキンの酸化を促して、最適な水分比率にする

一般的に、萎凋は次の二つのタイプに分けられます。

◆ 自発萎凋:水抜き、自然萎凋ともいう

自然の日差しや環境の温度による蒸散によって、茶葉の水分が気孔と葉縁から自然に排出されます。その過程には室外萎凋と室内萎凋があります。

  • 1. 室外萎凋:太陽の熱エネルギーの浸透、伝導によって、茶葉の水分を蒸散させ、青臭さを取り除き、生葉を柔らかく、香りをすっきりとさせた後で、室内に移動させます。
  • 2. 室内萎凋:生葉を室内で寝かせておくと、葉の中の水分が徐々に葉の裏の気孔と葉縁に集まり、蒸発します。一定の時間ごとに生葉を撹拌し、水分を均等に蒸発させます。撹拌回数が増えるにしたがって、発酵の度合いも増します。

◆ 受動萎凋:消水、人工萎凋ともいう

除湿器、温風機など、機械や自然の方式以外のやり方を使って、環境の温度、湿度を変え、茶葉の中の水分を消散させます。


どの方式を採ったとしても、萎凋は製茶の過程において非常に労力を費やす工程の一つです。萎凋を行っている間も茶葉は発酵し続けるため、茶葉生産者は常に環境の温度や湿度の変化に気を配り、様々な変化要因をできる限りコントロールして、茶葉の品質を完璧に保つ必要があるのです。

19
加入三余堂茶友,訂閱活動資訊
近期文章