春茶の収穫期は、主に四月初めの「清明」から五月末の「穀雨」の期間です。
標高の低い土地では、春茶が清明以前に収穫されることもあります。台湾の高山茶は標高1000メートルを境界とし、標高の低い茶区から高い茶区へと収穫していきます。
気候や茶葉の生長状況によっては、収穫の時期が立夏近くまで遅くなる場合もありますが、高山春茶はいずれも4月中旬または月末に収穫が始まります。
茶の木は冬茶を収穫したのち、5~6ヶ月ほど経ってから春茶を収穫します。高山の冬は寒く、十分な雨水が得られないため、生長がゆっくりで、休眠状態のようになります。早春以降、少しずつ暖かくなりだしてから新芽が芽吹きはじめるため、茶の木がこの期間に蓄積する養分もより多くなります。春茶を淹れると茶湯が香り豊かでまろやかな味わいになるのは、こういった理由にもよるのです。
お茶を購入するときに、茶葉と標高による収穫の順序、時間を理解していると、より自信をもって選ぶことができます。
